船底塗装を兼ねての重須クルージングだ。
三津の潮汐 満潮16:52 148.3cm、干潮13:54 0.6cm
時間的に逆潮になる。
重須まで約21マイル、4kt平均で5時間強の航程だが、船底に2年分の汚れがぶら下がってるのでどうなるか分からない。風次第では7時間くらいかかるかもしれない。

07:40 出バース 東微風
07:50 白灯台
08:00 セールアップ
湾の外は南微風 南―東の空に厚い雲、西には雲はなく日が差している。
オーパイ(オートパイロット)を方位345度にセット。
フルセールのランニングで機帆走に入る。
船底がたっぷり汚れている為エンジンに過負荷がかかる心配があり、回転数は極力おさえる。
多少風もあり取りあえず3-4kt(対地速度)は出ている。
大きなうねりあり。恋人岬沖の洗岩が波立っている。
土肥手前から南の風が徐々にアップし、艇速は5ktになる。
09:10 土肥岬沖
34°54.408、 138°44、157
安良里白灯台-土肥 5マイル
土肥沖から戸田白灯台と護岸が見え(下の写真)、その先に大瀬崎につながる山が見える。(二つ目の写真)

山並の左端が大瀬崎だがまだ海面に隠れて見えない。

10:10 戸田沖
34°58.588、 138°44.157
土肥-戸田間5マイル/安良里から10マイル
南の風が更に上がり艇速6ktになったので機関停止。艇速は5ktに落ちる。
戸田-井田間2マイル
戸田を過ぎて井田あたりからところどころ白波が見え始めた。下げ潮の影響か??と思っていたのだが…
コースは大瀬崎をジャイブしないでぎりぎり廻り込めるかなという感じになったので、ジャイブしないで済むように横着なコース取りしていた。即ち、風が振れる度に岸寄りになった。
マストの右に見えるのが大瀬崎。

艇は快調に走っている。

もうすぐ大瀬崎廻航という時に、内浦湾からフルクルーのヨットが出てきた。大慌てでリーフ作業している。
なんでこの程度の風で?
あれだけクルーがいっぱい乗ってるんだから、あんなに慌てなくてもいいじゃないか…?と、振り返って海面を見渡しているうちに、突如艇が切りあがり岸に向かい始めた。
オーパイの誤作動かと思い修正しようと試みたが、固まって動かない。
セットし直して見たが同じだ。
キャパオーバーのウエザーヘルムがかかって一時的に制御不能になっただけのようなのだが、余裕を見てワンサイズ上のST2000にしているし、この程度の風で制御不能になると思えなかったので、故障かなと思ってしまった。
言う事を聞かないオーパイに見切りをつけて、あわててティラーを手動操作に切り替えて、エンジンを始動。
ジャイブして沖に向けたかったが、ドッグハウス上からメインシートを取るシステムなのでティラーをもったままではメインシートに手が届かない。
ならば、タッキングだが、同じく、ティラーを膝で制御しながらタッキングするにはティラーが短すぎてシート操作できない。
エンジンを始動しているので、ジブシート操作は後回しにして艇を回頭することは出来るが、但しその間にシバーして暴れるジブシートがお互いに絡み合って解けなくなること必至。
本当にこのヨットは数人乗り込んでいないとどうにもならない。
気が付くとメンハリが緩んでセールが下がっている。ブームプリベンダー用のシートが暴れて(多分クリートしてなかったのだろう)、メンハリのシートロックを跳ね上げたのだと思う。次々にいろんなことが起こってくれる。
急いで処置しないとメンハリがスプレッダーに絡みついたり、ジブシートどうしが絡み合ったりする。
ティラーを放り出して、急いでメンハリが暴れないようにタイトに張ってから、ジブセールを巻き込む。
間に合った。シートを絡みつかせずに済んだ。
ティラーを修正して風上に向け、メインをワンポンにする。(ツーポンにしたかったがワンポンならコックピットから出ずに短時間で出来るし、それにまだ強風の実感がなかった。)ブームが暴れるので、バックステーから取っているトッピングリフトをブームに掛けるのに若干手間取った。
岸からも離れ余裕が出来たのでオーパイをもう一度セット。
今度はちゃんと動いてくれている。
それにしても柔だな。これくらいの風で効かなくなるようじゃ役に立たないじゃないか!
上りなら風を逃がせるけどランニングの時はどうしたらいいんだと腹立たしい。
土肥-大瀬崎(駿河湾側)4マイル、通算14マイル
井田ー大瀬崎間でだいぶ時間をロスしてしまった。
メインのリーフ完了後ジブを小さく出して、大瀬崎を廻り込んで内浦湾に入る。(南の風なので湾内に入ってしまえばどうと言うことはないだろうとたかをくくっていた。)
ところが、湾に入って風が落ちるどころかますます強まった。あっという間に湾内は見渡す限り一面白波だ。
何度かオーパイがダウンして切り上がる。
フルバテンメインのバテンがサイドステーにぶつかってバウ方向にグニャッと折れ曲がっている。バングを引いてメインを引き込んでみたがさして効果がない。
躊躇せずメインを下ろしてジブだけで走るべきだったのだが、強風時に風上に立ててメインを下ろす際のトラブルを恐れて踏ん切りがつかなかった。(メンハリが弛んでスプレッダーに絡みつかないように注意しながらセールを下ろさなければならない。メインセールの引き下ろし用ロープをあらかじめセールトップから取ってコックピットにリードしておけばメンハリをコントロールしながらセールを引き下ろせるのだが、この時はそのようなセットにしてなかった。)
大瀬崎を廻り込んでからは、南の山からの吹き下ろしを警戒して湾の中央を走っていたのだが、自分の考えとは逆に、山陰に入って岸すれすれに大瀬崎方向に向かうヨットが2隻いた。上りなのにほとんどヒールしてない。ツーポンで小さなジブを展開しているようだった。後で地元の人に聞いたら、南の強風の場合は岸寄りにコース取りするのが正解だったようだ。
11:45 古宇沖通過
大瀬崎(駿河湾側)-古宇4マイル、戸田ー古宇8マイル
12:00 重須沖着セールダウン
古宇-重須沖3マイル、通算21マイル
重須入口がわからず行ったり来たりして入り口を探す。
12:45 係留完了HM866.1
セールを破かなくて良かった。後から入ってきたヨットはジブがびりびりに破れたと言っていた。
2年ぶりの重須だったが、こんなに吹かれるとは思わなかった。あんなところでデスマストになってたら…と思うとゾッとする。
この艇(ヤマハ28限定バージョン)は基本的にシングルハンド向けに設計されてない。
コックピットが広く、ティラーを持ったままジブシートにもメインシートにも手が届かないのだ。もう一人乗っていればなんということもないのだが…
(反省):
1)メインのシーティングシステム要変更:一時、コックピットに座ったままメインシートを操作出来るようにしていたのだが、シートの取り回しが複雑になるので外してしまい、そのままだった。
2)出港時微風だったので甘く見てメンハリをシートロックしただけでクリートしてなかった。
3)マストトップからトッピングを取るように仕様変更すること。必要性は以前から痛感しているのに実行してない。
4)リーフ作業時にはオーパイを再始動させておけば作業が楽だったと思うが、故障したと思い込んでしまった。岸との距離が狭まって来て慌ててたので再始動してみようという心の余裕がなかった。
5)メインセール引き下ろし用ロープをセットしてコックピットにリードしていたのに、最近外していた。
6)ティラーをジブシートウインチのところで操作できるようにシートをリードしていたのに、これも最近外していた。気の緩み。
7)風下の陸から十分離してコースを引け。山に当たった風の吹き返しで突然風向が変わったり、突風が吹いたり何があるかわからない。また、風下に十分なルームがあればトラブルがあっても余裕をもって対処できる。
なにはともあれ岬は大廻りで

往航05年6月3日
晴れ、微風-後、順風の追っ手
平均5ktで4時間の航程だった。
復航05年6月12日
台風4号が八丈島の南を通過し三陸沖に東進。その影響で10-11日にかけて静岡県沿岸には強風波浪注意報が出ており出港を見合わせていたが、12日出港決定。
08:30 重須内浦造船ポンツーン出港 晴、微風
淡島の手前でメンを揚げてトロトロ進む。
長井崎の先が赤崎で防波堤の先端に赤灯台が立っている。釣り人が多い。
長井崎と赤崎の間の入り江にフローティングホテルスカンジナビアが停泊している。近々身売りされクルーズ船として再出発するらしい。
赤崎の灯台と大瀬崎の灯台のほぼ中間点が古宇でここにも灯台があるはずだが、遠くて視認できなかった。
古宇と大瀬崎の中間点より少し手前が若松崎、用心崎。面白い名前だ。
10:30 大瀬崎を左舷正横に見る。ここまで2時間もかかった。通常の倍の時間だ。
大瀬崎を離してまわったが、比較的大型の観光船が岸ぎりぎりを通っていたので水深は結構あるのだろう。
大瀬崎を回りこんでから風は南南西に変わったが相変わらず微風。
沖出しして風を拾いながらタック、タックで南進するがタックの度に落とされる。
12:30 戸田港沖通過 微風の中上り角度も悪い。逆潮なのか信じられない程遅い。
14:15 土肥沖通過。やっと風が出て少しは気持ちよく走るようになった。
15:30 安良里湾口
往行4時間、復航7時間だった。





